関節リウマチとは
関節リウマチの患者様は70万人とも言われ、最も多い自己免疫性疾患といえます。
また関節リウマチの患者様のうち、女性が占める割合は約8割と言われております。
さて、関節リウマチとは関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて放置しておくと関節が変形してしまう病気です。
関節の腫れや痛みをも伴い、関節を動かさなくても痛みが生じることが、他の関節の病気と異なる点です。
「メディカルノート」に院長：菱山の関節リウマチに関する記事が掲載されました。是非ご覧ください。
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関節リウマチの特徴
関節リウマチは手や足の関節で好発し、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
その他にも発熱や疲れやすさ、食欲がないなどの症状も発症し、重度になると関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。
関節リウマチ発症のしくみ
関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、自身の免疫に異常が生じたために起こります。
免疫は、外部から体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して破壊し、それらを排除する役割を果たしています。
しかし、いったん免疫に異常が生じると、誤って自分自身を攻撃してしまいます。
それにより炎症が起こり、関節の腫れや痛みとなって発現します。
さらに炎症が続くと、関節の周囲を取り囲んでいる滑膜が腫れ上がり、骨や軟骨も破壊されてしまいます。
関節リウマチと妊娠・出産そして当院の治療方針
関節リウマチは現在、その治療で寛解も目指せる病気となり、妊娠や出産も可能になりました。
しかしながら非常に薬剤の管理が難しく、丁寧に診察を行っていき、進行の予防や合併症のチェックの必要がある病気です。
丁寧な診察とお薬で普通の方と同じような生活ができるようになる方も増えてきています。
しっかりとした治療を行い、仕事、妊娠、出産をはじめ、寛解状態、もしくは薬剤減量、中止まで、通常の日常生活ができるようにお手伝いすることが当院の治療方針です。
現に院長が大学病院の勤務時から通院されている患者様の中には、途中でお薬がいらなくなって定期検査のみの方もおられます。
しかし、薬がなかなか効かない方、難治性の方ももちろんいらっしゃいます。
当院はそういう方ともよくご相談し、薬剤の調整を行ってまいります。
当院のリウマチ治療
当院の関節リウマチ治療の目標は、
- 発症早期の方を変形がないうちに治すこと
- 進行期の方でも痛みがない生活を送れるようにすること
です。
現代のリウマチ治療では、「オーダーメイド治療」により、「痛みのない生活」が可能です。
当院のリウマチ治療では、MTX、生物学的製剤、JAK阻害薬といった薬物療法の全てを行っています。
ただし、高額薬剤の場合、患者様のご希望や経済的なことも相談しながらオーダーメイドの治療を行っていきます。
早期治療を目標としており、ドラックフリー寛解となり、年1回の検診のみの方も多くおられます。
なお、出産希望の患者様には、妊娠に問題のないお薬をセレクトすることにも注力しています。
当院のリウマチ治療の理念
抗CCP抗体陰性の関節炎や膠原病の患者様とも多く関わっており、合併症や長期変形の患者様でも快適に過ごしていただけるようにQOL（クオリティ オブ ライフ（生活の質））を重んじた治療を心がけております。
リウマチ、膠原病でお悩みの方でも早期治療、手術後に元気に通院していただくことが当院の診療方針です。
今後も適切にリウマチ薬、膠原病薬を使用し、合併症の管理を行いながら早期寛解、早期社会復帰を目指した診療を行いたいと考えております。
女性医師の立場から、お子様が欲しい等のご希望も伺い、その方向性で治療を行っていくことも得意としております。
患者様お一人おひとりが豊かな人生を送っていただくお手伝いをさせていただきたい想いを持ち、日々の診療にあたってまいります。
関節リウマチにおける生物学的製剤について
生物学的製剤とは
生物学的製剤とはバイオテクノロジーの技術によって開発された医薬品で、関節リウマチに対しては平成15年から国内での使用が開始されています。
これまでのリウマチ薬に比べて高価ですが、有効性についてかなり期待でき、特に関節破壊抑制効果に優れています。
当院の生物学的製剤によるリウマチ治療について
特定の分子を標的とした生物学的製剤は、一般的に治療効果が高く、また併用するステロイド内服量を減らせます。
しかしながら投与されたすべての患者様に効果があるわけではありません。
生物学的製剤には薬剤ごとに特徴があるため、当院では血液検査結果や合併症、点滴製剤か皮下注射製剤かなどの様々な点を検討し、患者様お一人おひとりにとって最適な薬剤を選択していきます。
