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リウマチ性多発筋痛症

概要

リウマチ性多発筋痛症は60歳以上に多く発症する自己免疫疾患の1つです。肩や腰周囲の筋肉など全身に激しい痛みが出ます。血液検査を行うと、体内で炎症反応が起こったときに反応するCRPなどの数値が高くなります。徐々に立ち上がりや歩行が困難となり、放っておくと寝たきりにもなります。

症状

特に目立った兆候はないのに、ある日突然、全身や関節に激しい痛みが起こってCRPが高値を示します。ほとんどの患者さまが激しい痛みのために眠れない状態になります。また、寝たきり状態になって行動が制限されてしまう方もいらっしゃいます。具体的な症状としては、発熱、食欲低下、体重減少、抑うつ症状が代表的です。

この他、両側の肩や首、腰、お尻、太ももなどに非常に激しい痛みやこわばりがでます。半数以上の患者さまに肩周囲の症状が現れてきますが、筋力が低下することはありません。さらに関節リウマチによく似た朝の手のこわばりや関節痛があります。関節痛は、特に夜に痛みが多くみられ、寝返りなどの際に痛みが起こり、身体を動かすことが困難になります。手の関節が関節リウマチのように腫れることも稀にあります。

診断

上記のような症状が他の病気にもあるため、他の関節痛や筋肉痛を起こす病気ではないことを調べます。なお、検査でこの病気を特定しにくいことから、その診断は容易ではありません。欧米での診断基準では、以下の症状がすべて揃っている場合にリウマチ性多発筋痛症と診断されます。

  • 1:1か月以上続く、首や肩、骨盤周囲のうちの2つの部位の両側の痛みとこわばりがあること
  • 2:1時間以上続く朝の手のこわばりがあること
  • 3:プレドニゾロン20mg以下で痛みや腫れに劇的な改善がみられること
  • 4:その他のリウマチ性疾患が除外できること
  • 5:50歳以上であること
  • 6:CRPや赤沈が高い数値を示すこと

予後

リウマチ性多発筋痛症はステロイド薬の効果が著しく、服用し始めてから比較的早くに症状は軽快しはじめます。しかし、服薬を中止すると再発することがあるので、慎重に減薬していく必要があります。側頭動脈炎というもっと重症の病気を合併することがあります。これには免疫抑制剤などの専門的な治療が必要となるので、なるべく早く専門医の受診をお勧めします。

院長
菱山 美絵
診療内容
関節リウマチ、膠原病、膠原病類縁疾患(難病指定疾患)、線維筋痛症、コロナ感染症後遺症(痛み、だるさ等)、女性内科(リウマチ合併妊娠、出産、更年期のご相談)、アレルギー疾患、一般内科
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