概要
掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿疱と呼ばれる皮疹が沢山できる病気です。最初の頃は痒みを伴う水ぶくれですが、しばらくすると膿が溜まってきます。これが乾くと茶色っぽいカサブタとなり、1週間ほどで皮がむけます。皮膚にひび割れが生じると同時に慢性的な痒みも起こるため、早い段階で治療を始める必要があります。掌蹠膿疱症性骨関節炎は、この掌蹠膿疱症の合併症であり、胸骨や肋骨などに炎症が起こって激しい痛みを伴います。
症状
上述のとおり、掌蹠膿疱症性骨関節炎になると強い痛みが起こります。胸骨や肋骨だけでなく、鎖骨や脊椎、骨盤にも発症しやすいことが分かっています。これに伴って手足に水ぶくれが出てきます。関節炎に至る原因はよく分かっていませんが、日常生活の質を著しく損ないますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
診断と治療
掌蹠膿疱症、掌蹠膿疱症性関節炎の診断と治療は皮膚科の専門医と膠原病の専門医が連携して行なっていきます。難治性の場合も内服薬や生物学的製剤の進歩が著しい分野であり、当院でも大変多く拝見している疾患です。主治医の先生とよく相談したうえで治療を進めることが大切です。なお、初期の段階で治療を開始できたならばかなり早い段階で痛みが治まります。タバコをやめ歯周病を治すことも大切です。